江戸の昔、関東地方には「金毘羅狗(こんぴらいぬ)」という習俗があったそうだ。
金毘羅さんに参拝したくてもできない人が、自分の代わりに、飼い犬をお参りにやったのだという。それをしのんで建てられたのがこのワンコ像。
ちょっとというか、かなり漫画っぽくて違和感はあるけど、まあ、そんなけなげな犬たちがいたということを世に知らしめるためということで、許す!(別に私に許してもらわなくてもいいって?)
御本宮でひいた「開運みくじ」にも、こんなかわいいワンコのお守りが入っていて、ちょっとうれしい。
ちなみにおみくじは「大吉」。「待てば必ず春はやってくる」って、そりゃ道理よね。でも、どことなく気分がふさいでいるときには、こんな言葉にもなぐさめられる。旅行、失せものなど、書いてあることがいちいち思い当たる気がする。
たぶん、おみくじというのは、人の潜在意識にうまく働きかける言葉が散りばめてあるのだろう。
参道の途中のタバコ屋さんの前では、2匹のワンコが、じーーーっと道行く人を見守っていた。行きも帰りもほぼ同じ場所、同じポーズで。
「毎日、たくさんの人が登っていくねえ」
「それに、たくさんの人が降りていくねえ」
「あの人ら、何やろねえ」
「さあね~」