阪神から播磨地域にかけての町では、春になると、
イカナゴの釘煮を作る独特のかおりが
ただよってきます。
明石の実家でも、母が大量に釘煮を作って
親戚一同に配るのを楽しみにしているのですが
さすがにこの数年は、釘煮を作るのもしんどくなってきた様子。
バトンタッチの時も近いかもと思い
母に作り方を習ってきました。
私の覚えに書いておきます。
<材料>
イカナゴ 1kg(5、6cmのもの。小さいとおいしくできない)
しょうが 1袋
山椒の実の佃煮 たっぷり
中ざら糖 1カップに山盛り(このあたりアバウトです)
しょうゆ 1カップ
みりん 1/2カップ
黄金糖アメ(水飴の代わり) 4個
*山椒はなくてもOK。ゆずの皮の千切りを入れてもおいしいそうです。
イカナゴを水洗いします。
2回くらい水を替えて、そっと優しく洗います。
イカナゴをざるにあげて水切りしている間に
ショウガを千切りに。
中ざら糖、しょうゆ、みりんを鍋に入れて強火にかけ
湧いてきたらイカナゴとしょうがを3回くらいに分けて投入。
イカナゴ→しょうが→フタをする→沸騰したらまたイカナゴ→しょうが→フタをする
と繰り返し、最後に黄金糖アメを投入。
全部入れて、再び湧いてきたらアルミホイルを落としぶたにして、
吹きこぼれない程度の火力でイカナゴが顔を出すまで煮続けます。
その間40分くらい。
山椒の佃煮を入れて、時々鍋をあおって上下を返しながら煮詰めます。
途中、イカナゴが白っぽくみえるところがあったら、
そこは煮汁が絡んでいないということなので、
箸でそっとほぐします。
煮汁が少し残るくらいまで煮詰まったら、
バットを重ねたざるにあけて広げ、
煮汁がすっかり切れて冷めてから保存容器に移します。
作るところは初めて見たのですが、
すっかり煮詰まるまでに1時間くらいかかっていました。
これは時間がないと作れないですねー。
生のイカナゴは、シーズンになると
あっという間に売り切れることもあったりして
今日も、スーパーの鮮魚売り場では、
イカナゴを求める人が行列を作っていました。
その間、退屈しのぎに前後の人と作り方の情報交換をするそうです。
イカナゴに照りを出すために入れる水飴を、
飴玉で代用するというのも、そこで教えてもらったんだって。
主婦の知恵で作り方も進化していくんですね。