リライトを担当した講演録が、本になりました。
この講演会は、認知症の医療やケアにかかわる人や、
介護をしている家族など当事者が集まって開かれたものです。
私は講演会には参加しなかったので
講演会の様子をDVDで確認しつつ
テープ起こし原稿を元に原稿整理をしたのですが、
仕事をしながらすごく感動しました。
認知症患者や家族のことをこんなに一生懸命考えてくださる
お医者さんや介護の専門家がいるんだなあって。
ちょうどうちの父に認知症の症状が出ていたので
すごく参考にもなりました。
一番学んだのは、「医療や介護との出会いのポイントを
前倒しにする」ということ。
いよいよひどい状態になってから介護にアクセスすると
介護サービスを提供する側も対応が難しいのだそうです。
それで、早速母にも、父の介護認定を受けた方がいいと
すすめたのですが…
まだ早いとか、父がデイサービスを利用するようになって
世話をしなくなったら自分がボケるとか、同居の兄夫婦に対して
あてつけがましいとか言って全然その気なし。
さんざん父の世話が大変だと愚痴っていたのに~。
それに、兄夫婦も仕事があるんだから、
自分たちの手間が減って不満があるはずないやん。
そう言っても煮え切らなかった母ですが、
それから数カ月して突然、「要支援1の介護認定を受けて
デイサービスに通うことになった」と電話がかかってきました。
どうやら、かかりつけのお医者さんから勧められたそうです。
お医者さんに言われると、素直に受け入れられるんやね。
母自身は介護認定を受けていないのですが、
ずっと足の痛みが続いていて長時間の立ち仕事が大変なので
これを機に、生協の「まいくる」という夕食宅配サービスを
利用するようになりました。
食べ物の許容範囲がすごく狭い母が(つまり、人の味付けに
文句ばかりつけるの)、宅配の利用を決断したのだから、
よくよくしんどかったんでしょうね。
親が老いていくのはやっぱりせつないけど、
身を持って、私に勉強させてくれてるんだなと思うこのごろです。