もう1年近く前のこと。
私が加入している出版ネッツが開いた古代史セミナーで
びっくりしたことがありました。
あの有名な聖徳太子が、存在しなかったというのです。
まあ、それはあくまで、「そんな説があるよ」ということなんですが、
実際のところ、最近の社会科の教科書に描かれている聖徳太子象は
私が習ったものとはずいぶんと変わっているのだそう。
どうやらウン十年前の日本史の知識は、
今の解釈とはあっちこっちでずれができているようです。
たとえば、堺市の仁徳天皇陵が、仁徳のお墓かどうか疑わしいとされて
今の日本史では「大仙古墳」と表記されているなんてことも知りませんでした。
そんな古い知識を「上書き」したい大人のために書かれたのがこの本。
現時点ではもっとも歴史的事実に近いとされる学校教科書を参考に書かれています。
といっても堅苦しい記述は全然ありません。
時の権力者の政争を現代の事象になぞらえてみたり
教科書には書かれない移設やエピソードを盛り込んでみたりと縦横無尽。
楽しみながら歴史のお勉強ができる好著でした。
こちらも、これまた驚きの一冊。
日本の戦後史を、「対米従属路線」と「自主独立路線」の対立、
という観点から読み解いた本です。
私は戦後史にも政治にも激しくうといので、
少しは勉強するべーと思って読んだのですが、
まさに目からうろこ。
ここに書かれたことが100%正しいかどうかは私にはわかりませんし
そこはもう少し根拠を書いてよと思うようなところもありましたが、
この本を読んで、ニュースの見方が変わりました。